ベトナム人富裕層に刺さる食品代表例3つと特徴

「海外で、高価格帯・ハイブランドの商品として売り出すには?」
「ベトナム富裕層に価値を感じてもらうためにはどうしたらいいか?」
このような疑問はありませんか?
筆者もベトナムで10年以上事業をしていますが、日本の食品が「日本では考えられないような高価格」で現地の富裕層に購入されるケースを目の当たりにしてきました。
価値が伝わり、価値を必要だと感じてもらえれば、どれだけ高い価格であっても、現地の富裕層に購入してもらえます。
それでは、具体的に、ベトナムの富裕層はどのような食品に価値を感じるのでしょうか?
価値をどのように伝えていく必要があるのでしょうか?
本記事では、ベトナムでの事業歴10年・日本企業の海外進出支援事業を営む筆者が、ベトナム人富裕層に刺さる食品3選と共通点を解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
1.ベトナム人富裕層に刺さる食品の代表例3つ
ベトナム人富裕層に愛される日本食品はジャンルも様々で、多岐にわたりますが、代表例を3つほどご紹介します。
1-1 水産物
第一に、水産物です。
ベトナム人はシーフードが大好きで、日本産のサバ・サケ・ます・ぶり・カツオ・まぐろなどが人気です。
現地でも水産物はとれますが、日本産の水産物は「品質が高い、安全性が高い」と信頼されており、ベトナム人富裕層にも人気となっています。
水産物の中で、コリコリした食感のものが人気であったり、日本とは違って大ぶりの水産物に価値を感じる人が多いなど、面白い特徴もあります。
また、水産物そのものだけでなく、スルメイカなどの水産加工物も現地で売れています。

カンパチの餌の中に焼酎粕・茶葉を混ぜることで、魚臭さを消し、子供でも食べられるように工夫をされている。「コリコリした食感」がベトナム人富裕層に人気。
1-2 乳製品
北海道産の乳製品がベトナムでも人気です。乳製品そのものだけでなく、牛乳が使われたお菓子やチーズケーキなども売れています。
「栄養価の高い牛乳が使われたお菓子を、子供に食べさせたい」という富裕層の母親のニーズに応えています。

北海道の乳製品をつかったお菓子がベトナムでも人気です。
詳しくはこちらの動画をご覧ください。
1-3.フルーツ
ベトナム人は、フルーツが好きな人が多く、日本産の品質の高いフルーツは富裕層の間で人気です。
また、ベトナムでは果物をプレゼントとして贈る文化もあり、贈答用に日本産の果物が購入されるケースも目立ちます。
例えば、旧正月のギフトとして、青森県産のりんごがたくさん売れていたり、ベトナムの高島屋で、大分県の「日田梨」が1kg5000円の高価格で購入されていたりします。

ベトナムに輸出するために、害虫や病気がつかないように1つ1つ袋がけをした上で、梨を育てている。高価格帯にもかかわらず、ベトナム人富裕層に愛される存在に。
2.ベトナム人富裕層に愛される食品の特徴
以上、ベトナム人富裕層に愛される食品の代表例を3つお伝えしました。
ベトナム人富裕層に愛される食品の共通点などはあるのでしょうか。
例えば、以下の特徴があると、ベトナム人富裕層に選ばれやすいです。
✔️健康いい食材
✔️オーガニック
✔️子供向け食材
✔️美容にいい
それぞれについて、具体的に解説していきます。
2-1 健康にいい食材
ベトナム人富裕層の中では、健康志向が強い人が多く、「健康にいい食材は高いお金を出してでも購入したい」というニーズがあります。
そのため、栄養価が高いフルーツや、健康食品は高価格帯であっても人気が出やすくなります。
2-2 オーガニック
「2-1.健康にいい食材」と重なりますが、オーガニック食材を使った商品も、「健康に良さそう」とわかりやすいイメージがあるため、ベトナム人富裕層に購入されやすいです。
2-3 子供向け食材
ベトナムでは、ベビーブームが起きており、子供向けの食材は需要が高いです。
食材の中でも、子供向けの食材については、親が「品質の良いものを子供に食べさせたい」と思うため、特に日本の商品が、富裕層の母親の中で人気になっています。
2-4 美容にいい食材
経済発展や、海外からの文化流入に伴い、ベトナム人女性の美意識も高まっており、美容にいい食材も人気になりやすいです。
以上のように、富裕層が「高いお金を払ってでも購入したい」と思うのは、ただ美味しいだけでなく、「健康」「美容」「安全」など具体的なメリットがイメージしやすい食材が多いのです。
バイヤー経由で商品を展開する場合も、以上の4つの観点のいずれかを満たしていると、バイヤーに購入してもらえる可能性が高くなります。
3.高付加価値をいかに伝えるか
とはいえ、いくら素材や商品そのものに高い価値を兼ね備えていても、価値が伝わらなければ富裕層に購入してもらえません。
例えば、
✔️パッケージからは、どんな食品か、イメージが掴めない
✔️あまり見たことがない商品のため、イメージが掴めない
✔️なぜこんなに高いのか、なぜ価値が高いのかがわからない
などといった理由で、実際には存在する価値が伝わらないのは非常にもったいないです。
そのため、
✔️パッケージデザインや、店頭販売やSNSの発信などで、商品の具体的な効用・メリットを伝えていく
✔️店頭販売やSNSの発信などで、素材へのこだわりや、商品のストーリーなどを伝えていく
など、価値を伝えるための工夫や取り組みが重要です。
例えばですが、
✔️パッケージデザインで、健康に良さそうなイメージ写真を活用したり、栄養価が高いことを具体的に明示する
✔️高級感のあるパッケージデザインにすることで、品質が高いことを伝える
✔️「北海道」「京都」など、ベトナムの人が知っていて、ハイブランドな印象があるワードを商品名に盛り込む
✔️店頭販売やSNSの発信で、「病気にならないようにするために手間ひまかけている」などの、果物を生産して届けるまでのストーリーを伝え、価格が高い理由を納得してもらう
✔️店頭販売やSNSの発信で、「このように食材をあわせたり、調理すると美味しく食べられる」という情報を具体的に伝える
✔️食品を実際に食べてもらうような試食会など、購入の前に価値を感じてもらう機会を作る
などの取り組みを通じて、数ある商品の中から、自社の商品を買ってもらうための工夫が重要です。
4.まとめ
本記事では、ベトナム人富裕層に刺さる食品の代表例や、特徴、価値の伝え方をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ぜひ本記事やYoutubeをご確認いただきながら、海外進出におけるブランディングを議論していただければと思います。
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